藤城清治の世界展
先日、郡山私立美術館の企画展、「光と影のファンタジー 藤城清治の世界展」を見に行きました。
「藤城」と言う名前は知らなくても、絵を見れば誰でもすぐにわかると思います。私の中ですぐに浮かぶのは、宇津救命丸のCFかなぁ・・・・・古すぎ?!
戦後復興期に始まるモノトーンの世界から現在まで、選りすぐった150点の展示は圧巻でした。その中で特に気に入ったのは、ステンドグラスが輝く礼拝堂を描いた作品(あぁ、タイトル覚えられない)と、広島の原爆ドームを描いた作品でした。
影絵という表現方法の発想はステンドグラスと同じ(透過光とシルエット)ですから、その輝きが実物(ステンドグラス)そっくりなのは当然としても、その緻密さだとか、礼拝堂内に差し込んだ光の柔らかさ(光と影の境界のボカシ加減など)は、写真や絵画以上の立体感、リアリティを持って迫ってきます。
広島の原爆ドームを描いた作品は、一連の作品群の中ほどにあって圧倒的な存在感を示していました。
ドームの上に広がる青空の穏やかさや、周りを囲む草木の緑のやさしさとは裏腹に、核兵器行使の悲惨さを今に伝えるドームの悲しさ。藤城氏の平和への熱い祈りが切々と伝わってくるのです。
制作に当たっては、雨の中幾日もスケッチに打ち込んだといいます。そんな鬼気迫る情景が目に浮かんでくるようで、一緒に行った子供に声をかけられるまで、そこを離れることが出来ませんでした。
この企画展で印象的だったのは、鏡と水を使った演出でした。左右の鏡でどこまでも続く遊園地や、コスモス畑。それが水面に揺れる様はまさに幻想的。フレームに収められた写真や絵では出せない楽しさ、メルヘンチックな演出は、子供も大変気に入ったようです。
会場では制作の様子がビデオで流されていましたが、子供に急かされて全篇見られなかったのが残念(やっぱり一人でゆっくり回るのが一番ですね)。あの影絵は、昔ながらの四角い剃刀で切り出しているんですね。ああいう細かい作業はデザインナイフかと思っていましたから、意外でした。全部が全部カミソリで、というわけではないのかもしれませんが、おそらくは昔ながらの「慣れた」方法なのでしょうね。まさに「職人技」です。
展示作品には通し番号が振られていました。出口近くに「149」の数字を見つけたので、「もう1つあればキリがいいのに」と辺りを見回すと、頭の上、会場出口で「バハハーイ」と手を振るニャンコ(彼の愛猫アラメでしょうか)が150番目でした。
胸に付けた勲章が愛らしいニャンコ。まさにこちらも「また会いに来るね」と手を振り返したくなるような感じでした。
もっと早くに足を運んでおけば、もう一回くらい見にいけたかな。貴重な「1日」でした
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